これだけは知っておきたい!税金

お金持ちがこの国を支えています【統計からみる所得税の累進課税制度】

お金持ちがこの国を支えています

「お金を稼げば稼ぐほど税金をとられる」

こんな言葉どこかで聞いたことありませんか?

そうです、日本はお金を稼げば稼ぐほど税金をとられる悲しい国なのです。。

と嘆いていても仕方ありませんよね。

とはいえ、合法的に税金を安くできる方法はいくつも存在します。

今の日本の現状を正しく理解した上で、

少しでも税金を安くするための方法も本記事でお伝えします。

この記事で分かること


・所得税の累進課税制度とは何か

・お金持ちがこの国を支えているという事実

・少しでも税金を安くするためにできること

 

それではいきましょう!

所得税の累進課税制度とは

ニュース番組でコメンテーターが、

「この国は累進課税だから・・・」などと発言しているのを見たことありませんか?

累進課税って一体なんやねん!と思いますよね。

はい私もそう思います。

国民に一番身近な「所得税」という税金は、

実は、お金を稼げば稼ぐほど多く払わないといけない仕組みになっているのです。

簡単にいうと、

年収1億円の人と年収500万円の人では

圧倒的に年収1億円の人の方が税金を多く払っています。

もう少し具体的に解説していきますね。

こちらは所得税の税率表です。

所得税税率表出典:国税庁HP

その年の課税所得によって税率がかわってきます。

「そもそも課税所得って何?」という方は所得税の計算方法を解説した記事を参考にしてみてください↓

ざっくりしたイメージでお伝えすると

1年間の課税所得の5%から45%の間で稼いだお金に比例して税金も高くなります。

それにしても45%って改めてすごいですよね。。

稼いだお金の半分くらいが税金としてもっていかれるんですから。

それでは実際の例を挙げて少し説明します。


例:課税所得が500万円の方の場合

・500万円は「330万円を超え695万円以下」に該当するので税率は20%、控除額は427,500円

・5,000,000×0.2-427,500円=572,500円

572,500円が税金として納める金額となる

 

いかがでしょうか。

ご自分の課税所得さえ分かっていれば

上記の表にあてはめるだけで簡単に1年分の税金の額が分かります。

統計調査から分かること

ここからは国税庁が毎年公表している申告所得税標本調査というデータをもとに解説します。

※令和2年3月に公表された平成30年分の最新データです。

※国税庁の申告所得税標本調査を参考に作成しています。

納税者の割合

平成30年分の納税者(639万人)の所得区分別の割合です。

平成30年 納税者の割合

所得が500万円以下の納税者だけで全体の69.4%を占めています。

高額所得者がいかに少数派かよくわかるグラフですね。

いわゆる高額所得者所得といわれる1,000万円超のゾーンは

全体の13.2%しかありません。

納税金額の割合

それでは次に実際の納税金額の割合をみていきます。

実際の納税金額(6兆3,153億円)をどの所得区分の人がどれくらい納税しているのか

といったグラフです。

平成30年 納税金額の割合

約13%の高額所得者で納税金額の約85%を占めていることが分かります。

高額所得者の方には本当に頭が上がらないですよね。。

【この2つの統計調査から分かること】


・所得500万円以下の納税者が全体の約7割を占めている

・所得1,000万円超のいわゆる「高額所得者」は全体の約13%(約83万人)程度

・所得税の約85%(約5兆3,680億円)は所得1,000万円超の高額所得者が納めている

・要約すると、約83万人(全体の約13%)で、約5兆3,680億円(全体の約85%)を納めている計算となる

 

少しでも税金を安くするために

所得税は、稼げば稼ぐほど税金をとられるということは分かった。

しかし、税金を少しでも安くする方法はないのだろうか。。

もちろんちゃんとあります。

節税対策は山ほどありますが、

本記事では誰でも簡単に使える節税方法

一部紹介します。

配当所得などの申告分離課税をうまく使う

所得税は累進課税とお伝えしましたが、

実は累進課税ではない(つまり、税率が固定されている)ものもあります。

配当所得が良い具体例です。

配当所得は総合課税と申告分離課税を選択することができます。


総合課税・・・給与などの所得と合わせて計算

申告分離課税・・・配当所得単独で税率約20%として計算

 

つまり、上記の所得税の税率表にあてはめると、

税率が20%以上の方は、一般的に給与などの所得とは分離させて計算したほうがお得になります。

また、給与や事業などの労働所得でたくさん稼ぐよりも

余剰資金で株式などを購入して配当所得を混ぜた方が、

同じ金額を稼いでも手元に残るお金は多くなる傾向にあります。

本サイトでは、労働所得で稼ぐよりもコツコツとネオモバで投資をして

配当所得を貯めていくことをオススメしておりますので

こちらのネオモバの記事もご覧ください↓

所得控除で使えるものはとことん使う

お金を稼いでしまった分は、後から減らす、なんてことはできないので

それならば、所得控除で所得金額を減らすという方法があります。

誰でも簡単に取り組みやすい所得控除は、


・ふるさと納税

・イデコ(iDeCo)

・医療費控除

 

などがあります。

それぞれ簡単にお伝えすると

✔ふるさと納税は、税金を払う代わりにおいしいものが食べられる

✔イデコは自分年金を作りながら一緒に節税もできる

✔医療費控除は医療費を払いすぎていたら税金が戻ってくる

ざっくりですがこんな感じです。

それぞれ別の記事で詳しく解説していますので

気になった方はご覧ください。

 

ふるさと納税はこちらの記事で詳しく解説しています↓

イデコはこちらの記事で詳しく解説しています↓

医療費控除はこちらの記事で詳しく解説しています↓

 

まとめ

所得税の累進課税制度についてお伝えしてきました。

気軽に公共サービスが利用できるのも

高額所得者が多額の納税をしてくれているおかげだなと私もつくづく感じる日々です。

所得税の制度を正しく理解し、

賢く節税もして、良い暮らしにしていきましょう。

少しでも参考になれば幸いです。

それではっ!

ABOUT ME
じぇいりし
25歳某大手税理士法人勤務。会社勤めしながらブログと投資の三刀流でセミリタイアを目指しています。このブログでは、主に試験勉強法とお金の知識について発信:-)