これだけは知っておきたい!税金

スーパーでよくある○○円+税 もうすぐ違法に!?【消費税の総額表示義務】

スーパーでよくある○○円+税

とあるスーパーで野菜がめっちゃ安くなっている・・・

よし、買おう。

と、レジで会計をしたら

「表示されていた価格、税抜きやったんかい!!」

気になって後で値札を見てみたら

でかでかと赤文字で120円!と書かれており、

その下に小さく+税と、遠慮がちに書かれていた・・・

こんな経験ありませんか?

少なくとも私は何回もあります。非常に困っています。

また、店によっては、

○○円(税込)だったり

○○円(税抜)だったり

消費者としては非常に混乱しますよね。

実はこれ、消費税の「総額表示義務」という制度によるものなのですが、

少し複雑な事情があります。

この記事で詳しく解説しますね。

 

本記事では次のことが分かります。

・総額表示義務ってどんな制度?

・値札の表示方法はなぜ税抜、税込ばらばらばらなのか

・もうすぐ税込表示で統一される!?

それではいきましょう!

総額表示義務ってどんな制度?

総額表示義務は、読んで字のごとく

「商品を売るときは総額(税込)で表示する義務がありますよ」

ということです。

昔は、税抜価格で表示するお店と税込価格で表示するお店があり、

消費者の混乱を招いていたことから、

原則的には税込で表示しましょうということになりました。

具体的な例としてはこんな感じです。

1,100円

1,100円(税込)

1,100円(税抜価格1,000円)

1,100円(うち消費税額等100円)

1,100円(税抜価格1,000円、消費税額等100円)

 

なにはともあれ、「結局いくら支払わないといけないか」

を表示しておけばよいということですね。

ちなみに、総額表示義務の対象となるのは、

消費者に対する販売のみで事業者間の販売では義務はありません。

簡単にいうと、スーパーやコンビニが対象ってことですね。

値札の表示方法はなぜ税抜、税込ばらばらなのか

消費者にものを売るときは税込表示しないといけないことは分かったと。

でも1,000円+税と表示されている値札もよく見るけど・・・

と思った方は非常に鋭いです。

そうなんです。

実はこの総額表示義務、

特例で移行期間のようなものを設け

移行期間内であれば税込表示しなくてもよい」ということになっているのです。

つまり、令和3年3月31日までは、移行期間として、

「そろそろ税込表示に統一するからできる人からしていってや~」

的なトーンですね。

とはいえ、税抜表示が許されるからといって

1,000円 とだけ記載するということはNGです。

消費者から見たら、

「え?税込み?税抜き?」となりますよね。

なので、税抜表示するときは、誤認防止措置(紛らわしくならないようにする措置)

をとる必要があります。

具体的にはこんな感じですね。

出典:国税庁

つまり、「この金額はあくまでも税抜ですよ~」ときちんと知らせてください、

ということです。

令和3年4月1日からは税込表示で統一される予定なのですが、

今は移行期間のため、税込で表示されていたり、税抜で表示されていたりと

ややこしくなっているというわけです。

もうすぐ税込表示で統一される!?

上でも少し触れましたが、

令和3年4月1日からは「税込表示」で統一される予定となっております。

あくまで、予定なのでその時がくるまでどうなっているか分からないですが、、、

消費者としてはなるべく早く表示方法を一つにまとめてほしいですよね。

消費者として気をつけるべきコト

総額表示義務については、理解いただけたと思うので

消費者として気をつけたいコトを少し記載しておきます。

税抜価格の安さに騙されない

一般的に税抜で表示した方が商品の値段を安く見せることができるので

腹黒い事業者は、○○円+税の「+税」の部分を異様に小さく記載しているところもあります。

特売でよくある、「990円!」とか「4990円!!」とかは

税抜の場合が多いので特に気をつけましょう。

税込価格の1,089円で記載するよりも

税抜価格の990円で記載したほうが消費者が安いと錯覚しますよね。

これぞ消費者の心理をついたテクニックというべきか。。

「お、安いやん」と思って購入したら実は税抜価格でしたということにならないように

税込価格で判断する癖を身につけると良いと思います。

頭の中でいつでも税込に変換できるようにしておく

税抜価格での表示がまだ認められている段階にある今、

店によっては、

「当店は全て税抜表示価格です」という張り紙を

見やすいところに掲示しているお店もあります。

価格が全て税抜表示であれば、

頭の中でざっくり税込価格に変換する癖をつけておいてもいいと思います。

具体的には、

軽減税率の対象商品・・・税抜価格×1.08

それ以外の商品・・・税抜価格×1.1

 

これだけです。

これを頭の片隅に置いておけば、

税抜→税込の計算もざっくりと頭の中でできてしまいます。

まとめ

消費税の総額表示義務についてまとめました。

世の中が複雑になっているので

あの手この手で情報弱者を騙そうとする人も増えています。

この記事で、

「安いと思ったら税抜価格やった。騙された・・・」

という方が一人でも少なくなればなによりです。

それではっ!

ABOUT ME
じぇいりし
25歳某大手税理士法人勤務。会社勤めしながらブログと投資の三刀流でセミリタイアを目指しています。このブログでは、主に試験勉強法とお金の知識について発信:-)