こんにちは。
2020年8月23日(日)に令和2年度 第52回社会保険労務士試験を受験しました。
本日はこの熱が冷めないうちに、真夏の激闘を記録として残しておきたいと思います。
※「」内は私の頭の中で起こっている出来事です
午前6時起床。試験当日はいつも寝れないというのにめちゃくちゃ寝れました。
最終日に見ると決めていたテキスト内の付箋科目を総ざらい。最終チェックもこれでOK。なはず。
後は電車の中で一般常識の一問一答、教室に到着してから目的条文の見直しと自分の中では完璧なスケジュールを組んでいました。
そして心配そうな家族に見送られ自宅を出発。
税理士試験時代から、試験当日はTシャツ・スウェット・サンダルと決めていたので今回もこのスタイル。
そりゃまあ電車では変な目で見られますよ。。
「こっちはそれどころじゃねえんだよ」と優しくガンを飛ばして社労士24金沢講師のありがたい最後のメッセージを視聴。
税理士試験当日はそれこそ緊張で押しつぶされそうでしたが、社労士試験当日は正直楽しみの方が勝っていました。
約半年の勉強でどこまで自分の力が出せるか楽しみでいっぱいでした。
試験会場到着。
万が一のために自宅で体温計の写メも持参していましたが、「これちゃんと測ってるん!?」と思わずツッコミそうになったサーモ。
ぞろぞろ入っていく人々を数人がサーモでチェックしています。
そして気にしていた教室の様子。うん問題なさそうです。
小学校によくある机でしたが税理士試験と違い社労士試験は時間との勝負感はないので問題なし。
空調も問題なし。
そして座席の場所は、、、なんと一番前の一番端っこ。
「これは勝った!!!!!!」
そう言わんばかりの運の巡り合わせ。
そして最終調整、、、とその前にお腹がいたくなってきた。。
もう本試験では当たり前すぎて当たり前じゃなくなってるのですが、いつも何かしら起こります。
税理士試験当日には、車の水はねでズボンびしょぬれになったり、父親が亡くなる夢を見て飛び起きたり、、そういうものです。
少し脱線しましたが気を取り直して最終チェック。目的条文も完ぺき。
確実に重要度が落ちると言われる賃金支払確保法や過労死等防止対策推進法についても貯蓄金保全措置や社会問題という選択で抜かれそうな語句は網羅。
選択式で目的条文が出たら確実に勝てる、そんな感じでした。
そして10時。試験官2人が入室。注意事項を読み上げていく。
試験監督:えー、体調が優れない方は今からでも試験を自粛してくだ・・・
「んなあほな」
試験監督:試験時刻は私の時計でいきます。えー今は11時15分なので・・・
「んなあほな」
余計なこと考えたくないのに余計なことを考えさせられる注意事項の読み上げが終わり15分くらいの瞑想タイム。
良くも悪くも試験前に15分くらい瞑想あるんですよね。社労士試験って。
緊張ほぐしたり瞑想する時間にしては長すぎるし、かといって寝るのはちがうし。。
そして10時半。試験スタート!!
ついに今年も夏が始まりました。(試験で夏を感じるこの体いい加減にしてほしい)
まずは選択式を一通り眺める。
感想はこんな感じ。
「うわ、労基知らん凡例やんけ・・・」
「労一まさかの統計名!?ほんで20択!?」
「社一でも統計出とるやん。」
「健保、厚年、国年はとりあえず問題なさそう」
そして労基から取り組むも、、マジで判例ワカラン。
薄く広く対策したつもりだったのですが、まさかの労働者性を問う問題でした。
取り合えず簡単なAの“14日”とDの“6か月”を記入し、次へ。
労災、雇用は基本的な問題。労災の激ムズ問題を危惧していた私にとってはひとまず安心。
そして労一、、、は飛ばして社一。
「Aはとりあえず“120兆円”で、Bもこれ見たやつ!“医療やな”」※Bは間違っています
「Cは・・・滞納1年6か月で差し止めは国保で見たことあるから介護でも同じ!?いやまさかの引っ掛け!?」
「いやでもあえての1年6か月じゃないと思わせてからの実は国保と同じ取り扱いでしたー。という裏の裏パティーン!?」
「あかん冷静になって。迷ったら原則と同じ取り扱い。よし“1年6か月”」
Dはいろいろと考えた結果“2以上の隣接する市町村”を記入 ※間違えていました
「Eは確定拠出年金の拠出限度額!これはまじで勝った語呂暗記やっといて良かっ・・・ん!?」
「まさかの基金にも加入してるやつやん、そこまではやっとらへんでさすがに」
と悩みながらも“68,000円”までは問題なくたどり着くことができたので、
後は“68,000円”でいくか20,000円引いた“48,000円”でいくか。
わざわざ20,000円を出してくるあたり引っ掛け感が満載でしたが、
テキストのどこかのページで拠出限度額は基金の額も考慮するようなことが書いてあった記憶が残っていたので自分を信じて“48,000円”に。
これが功を奏して社一の基準点割れは華麗に回避成功。
そして健保。基準点割れが多かったイメージですが、Aの“地医協への諮問”は中医協と地医協の諮問・議関係をまとめていたので難なくクリア。
そしてDの届け出の改正関係も問題なく、Eは文脈からたどり着く。
そしてC高額療養費の計算問題。高額療養費の算定基準額を計算させておいて、
実は高額療養費の額を聞いてましたーみたいな国家試験あるあるのひっかけは税理士試験でイヤというほど経験したのでなんのその。
そして私には強みがもう一つ。
4月に入院して入院食事療養費・選定療養・高額療養費を身をもって経験していたのです(何の自慢にもなりません)
実際に高額療養費の計算も自分でしていたので難なくという感じでした。
税金の勉強は実際に実務を経験しながらだとイメージが湧くといわれるように、健康保険も実際に入院を経験したらイメージが湧きますよ。これホント。
そして厚年、国年はガッツリ勉強していたところ。特に国年のE“実施期間たる共済組合等”もすごくいいところついてきたなと思いました。
時間は11時過ぎ。残していた労一に手を付ける。
選択式は4択と聞いていたのですが、今年はどうやら20択でした。
つまりどの選択肢にどの言葉が入ってもおかしくないという状態です。
以下私の頭の中の再現です。
「いやーこれはやばいやばいやばいやばい、一旦落ち着いてまずは知らん統計を消しこもう。。」
そして残ったのは⑤国民生活基礎調査、⑥雇用均等基本調査、⑦雇用動向調査、⑨就業構造基本調査、⑩就労条件総合調査、⑬賃金構造基本統計調査、⑳労働力調査
「よし、それから今自分が知っているありったけの知識を絞り出そう。スライド制は毎月勤労統計、年齢階層別は賃金構造基本統計、就労条件総合調査は基幹統計ではない・・」
「ん、Aの選択肢の前に”””年齢階級別の”””という文字が輝いて見えている・・・」
「これは賃金構造基本統計を記入しろというお達しか、、、引っ掛けか、、、いや引っ掛けの可能性なんて考えてる余裕ないからここは⑬賃金構造基本統計調査でいくか」
「ほんでDが、、毎月実施で1週間の状態を調査と・・おっ!就業構造基本調査はユージュアルで労働力調査はアクチュアル!これは確かに見たことある・・・あるぞ!!TACの一般常識セミナーのやつ!!!」
「で、Bの年休取得率とCの育休取得率か。残ってる手持ちからして育休は均等っぽいよな、、Cは⑥で」
残りはBとE。⑦と⑨と⑩で迷っていましたが、Eの選択肢の前にある“就業”という文言から何も考えず⑨就業構造基本調査をBは残り物の⑩就労条件総合調査を記入。
結果労一はなんと4点でした。
解いてる最中は不確実性の塊でしたし結果論になってしまいますが少ないヒントからどこまで考えられるかを深く考えさせられました。
実際解いている最中はプチランナーズハイ状態でした。
そして時間は11時35分。終了まで残り15分。
「健保、厚年、国年はOK、労一、社一も見直しようないし、労災雇用は良いとして、あとは労基安衛か・・」
※見直す前の段階では3/5点でした
「判例は分からんから答えは変えないとして、Dも確実、Eは知らんけど0.5単位が答えになるほど試験委員の性格は悪くないやろ・・・となるとAか。」※試験委員は性格がよろしくなかったようです
「ん、待てよ。。ほんまに14日で合ってるかこれ!?」
「安衛の工事は確か30日前に労基署長、、今回は・・工事・・?寄宿舎・・?」
「待って待って待って寄宿舎の工事、しかも危険で有害?それ14日前はやばくないか。。」
「労基の取り扱いと同様とするなら30日。でも直感で14日と書いたということは潜在的な記憶が残っていたか・・」
「落ち着け・・迷ったら最初に決めたものって今までさんざん学んできたやん。ここで変える必要はないはず」
「確実に違うと確信がないのであれば回答を変えるのはNGって金沢先生も言ってたし・・」
「いやでも安衛法は労基の延長みたいなもん。しかも工事ときて危険かつ有害ときてる。14日前はさすがにキツくないか・・」
「待て待て!不確実性が多すぎる!最初の答えを変えるのはほんまに違う!!!」
試験監督:残り10分です
「よし、もうどうなってもいい!30日や!確固たる根拠はないけど労基と安衛の密接な関連性を根拠にする!」
試験監督:試験終了です
今分かったことですが、この変更がなければ現段階で合格が確定していました。。
普段は絶対にしないようなことをしてしまうのが本試験の怖さです。
言い訳はしませんしこれも実力のうちだと承知はしていますが、やはり本試験に魔物は存在するようです・・
そんなこととはつい知らず統計名が正答していた私は意気揚々と午後の試験へ。
12時50分。午後の説明が始まる。
試験監督:えー、体調が優れない方は今からでも試験を自粛し・・
「それさっき聞いたわ!!!!!!!!」
不要不急のツッコミと同時に頭の回転も速くなったところで択一式へ。
択一式を一問ずつ書いていたら地球が何回回るか分からないので詳細は省きますが、
あそこまで時間が足りなかった択一式は初めてでしたし、あそこまでアドレナリンどばどばな択一式は初めてでした。
二重否定で考えさせる問題、ばかみたいな長文の次の肢にある長短文が明らかに間違ってるような問題、計算問題など
すごく作りこまれていて試験委員の方も大変だっただろうなーと思いました。
そんな感動もありつつ3時間半をフルに使いました。
試験監督:試験終了です
そして私の青春の夏が今年もまた終わりました。
試験後に溢れる爽快感と喪失感と疲労感と謂れのない不安。。
あくまで自己採点段階ですがこんな感じです。
【選択式】
労基 2点
労災 5点
雇用 5点
労一 4点
社一 3点
健保 4点
厚年 4点
国年 5点
合計 32/40点
【択一式】
労基 6点
労災 8点
雇用 7点
常識 8点
健保 8点
厚年 7点
国年 7点
合計 51/70点
はい。最後に変えた労基の選択式のたった一点で合格を逃してしまいました。(救済があれば合格の可能性は残っていますが・・)
半年で追い込んでここまで仕上げ、総得点は全く問題なしの合格点だっただけにあまり言葉が見つかりませんね。
ですが後悔は全くなく、やり切った感満載の試験でした。
改めて学んだことは、試験でいつも通りのことをいつも通りにやることがいかに大切か、ということですかね。
4年間の税理士試験を乗り切ってもまだこんな感じですから。難しいですよね。。
そんな私の青春の1ページでしたとさ。
そして応援してくださったすべての皆様に感謝です。本当にありがとうございました!
おしまい!
追記:途中目薬をさしたら試験監督に注意されて退場させられそうになったのはご愛嬌ということで。