私が4年間の税理士試験の勉強で確立した暗記スタイルをご紹介します。
今回は、暗記方法や効率良く覚える方法のようなメソッドではなく、暗記の強度のつけ方やヤマを張るかどうかといった戦略をご紹介します。
先日私はこのようなツイートをしました。
A・Bランク理論=誰よりも精度良く暗記
Cランク理論=暗記(捨てない)
ランク外理論=作文レベルで書けるように
去年出た理論=捨てる(重要理論は覚える)私の理論暗記スタイルです。理論暗記の強度は都度変えていきますが、ヤマを張ったことはありません。
— じぇいりし@25歳税理士投資家ブロガー (@Liveawiselife) June 2, 2020
今回はこのツイートをもう少し詳しく解説していきます。
理論ランクごとの特徴の整理
まず初めに、理論ランクごとの特徴を簡単に整理しておきます。
Aランク理論・・・精度を極限まで高めておく必要あり。他の受験生とは差がつきにくい。
Bランク理論・・・一番コスパが良いところ。出題可能性も比較的高く、かつ他の受験生と差をつけやすい。
Cランク理論・・・出題された際は他の受験生にかなり差をつけられるが、そもそも出題可能性が低いため学習の比重を置くのは危険。
ランク外理論・・・優先順位はかなり落とす。しかし、もし出題された時に備えて作文で要点だけでも書けるようにしておくと有利。
昨年出題理論・・・基本的には覚えなくてよい。しかし他の理論にも派生するような重要理論であれば覚えておく方が望ましい。
このような特徴を意識しつつ、必要に応じて理論暗記の強度を変えていくことになります。
私のスタイルでは、「捨て」理論は基本的には去年出題理論のみです。
それ以外の項目は強弱の差はあるものの、ある程度頭に入れたうえで試験に臨んでいました。
それでは、それぞれのランクごとにもう少し解説をします。
Aランク理論
Aランク理論は、言わずもがな完璧にする理論です。
一言一句覚えるのは当たり前ですが、私の場合はアウトプットの際も詰まらずに唱えられるまで暗記精度を高めていました。
Aランク理論は完璧にする必要はあるのですが、もし出題されたときは、受験生同士で差がつきにくくなります。
勉強時間が取れない方も、Aランク理論だけは完璧にして臨んでくることがあるためです。
私が法人税法を受験した2018年は、理論が全てAランクからの出題でした。
このような場合にどこで差をつけられるかというと、それはやはり暗記の精度しかありません。
Aランクは特に精度を高め、一言一句覚えている状態、かつ書ける状態まで高めたい理論です。
Bランク理論
Bランク理論は、個人的には一番コスパが良い理論だと思っています。
試験でコスパを求めるのかという議論は置いといて、出題可能性は十分あることに加えて、
勉強に時間が取れない方は、Bランク以下の理論は曖昧な場合が非常に多いです。
私が予備校に通っていた際に講師から聞いた話では、
「社会人などの忙しい人はAランク+改正項目をとにかく覚えてもらうようにしている」
とのことでした。
Bランクが出題された場合には、勉強時間が取れない組は脱落+本気組がどこまで暗記の精度を高めているかという勝負になります。
結局はBランクも暗記の精度が大事という身も蓋もない話ですが、
個人的には、A・Bランクは暗記の精度まで完璧にというのが鉄則だと思っています。
Cランク理論
Cランクともなれば一気に状況は変わります。
本気組の中でも、戦略的にCランクは捨てるという方は何割か存在します。
当時の私のスタイルとしてはこのような感じです。
「CランクもA・Bランクと同様に暗記はする。しかし力の入れ具合はA・Bランクよりも弱め。」
私は、暗記の強度を回転数で区別していました。
A・Bランクは3日に一回転するのに対して、Cランクは5日に一回転という具合です。
Cランク理論の場合は、出題されたとしても精度よく書ける受験生がほとんど存在しないと思われるので、
言わば、書けるか書けないかの勝負です。
少々精度が落ちたとしても要点をおさえて暗記しておけば安心です。
ランク外理論
ランク外理論は、基本的には捨てたいところですが本試験では何があるかわからないのが常です。
もし万が一出題された時のために備えて、自分の言葉で書ける程度に単語をおさえておくというスタイルを私はとっていました。
ランク外理論が出題された場合は、一つ二つ程度単語が頭に残っているだけでも、他の受験生よりはかなり優位に立つことができます。
相当時間に余裕がない方以外は、予備校のランクを鵜呑みにして全く手を付けないといったことは避けるべきです。
昨年出題理論
昨年出題理論だけは捨ててOKというのが私のスタイルです。
昨年出題された形式・内容で全く同じ理論を出題してくるというのは聞いたことがありません。
もし出題してきた試験委員がいれば、言い方悪いですがナンセンスだと思います。
しかし、出題された理論が重要理論で、他の理論にも派生するような内容であれば確実に覚えておくべきだと思います。
例えば、法人税法で22条関係が昨年出題されたからといって今年は22条を捨てるのは少しリスキーだということです。
22条関係の理論は、ベタ書きではなく事例でもしょっちゅう問われている理論ですからね。
ヤマを張るのはナンセンス
上記ツイートでも少し触れたところではありますが、私はヤマは絶対に張りません。
ヤマを張ってしまうと、その理論ばかりに意識がいってしまい、
もし本試験でヤマ張った理論と似ている論点が出て、
「ヤマ張った理論が出た!!」
と勘違いしたら最後、もう冷静な判断ができなくなりますよね。
人間の思い込みは本当に怖いものです。
私も勉強中に何度も経験しました。
あの理論のことが聞かれている!と思い込んで書いたら問題文の最後でその部分は除くと書いてあるという事件を・・・
本試験でこのようなミスをしてしまうと、悔やんでも悔やみきれません。
なので私は、ヤマを張っていいことはないと思っています。
まとめ
今回は、私の理論暗記スタイルをご紹介しました。
私の方法に合わせていただく必要は全くありませんが、自分のスタイルを確立しておくことは非常に重要だと思っています。
自分のスタイルが確立していれば、外野の声にもブレることはありません。
是非、試行錯誤して自分だけのスタイルを確立してみてください。
それではっ!